NCの日記

コミュ障人生、試行錯誤の日記です

【感想】 『これがアフリカの全貌だ』 (2)

この本で主張されているように、アフリカが今後ビジネスにとって重要拠点になるかというとどうだろうなと思います。
確かに一つの選択肢としての地位ぐらいには浮上するかもしれませんが、アフリカが中国のように経済の中心地になるかというと、三日天下ぐらいならなるかもしれない、ぐらいにしか思いませんでした。

すでに経済発展の「影」の部分が濃くなり始めている、とのこと。
もともと貧しかった人達の中でごく一握りの「極端に富める者達」が現れた分、ますます貧しくなる者達が出ているという話です。
海外の動向もただの「資源争奪戦」といった様相も示しており、国内状況には無関心に近いところがあり、「成長はすれども発展せず」といった部分もあるのだとか。

さらにアフリカには不正、治安といったカントリーリスクがあります。
一個人や一企業ではどうにもならない国家ぐるみでの不正や賄賂が横行しているそうです。
治安も30年前は夜間散歩し露店を冷やかすぐらいのことができましたが、今や夜間どころか昼間ですら一人歩きは危険、場所によっては車での移動すら危険なこともあるのだとか。


未来有望だけど危険やリスクが多い地域。
なんかこれ見るとかつての中国を思い出しました。一昔前の中国も似たようなことを言われていなかったですっけ?
この本が出版されたのが2011年10月ですが、なんか一昔前の「これからは中国だ!」本に見えなくもない気も(笑)
中国の次はアフリカだ、とはならない気がしますし、なったとしても結局「負」の部分を放置して、「富めるごく一部と餓死寸前の多数」という構造がよりえげつない形になってアフリカを覆うことになるんじゃないですかね。
そしてアフリカ人民がどう出るかはつい最近の中国の反日デモ的なアレが出るように思います。

現に「都市だけなら先進国並み」である都市部では、農村から上京してきた若者で溢れかえり、雇用の機会に恵まれなかった人たちが郊外にスラム街を形成しているのだとか。
そして若者が抜けた分、体力を失っていく農村部という構図。

資源地域もあり、まだ資本主義的には手つかず感のあるアフリカという地域ですが、ここに飛びつくのは行き詰ってる感の強い先進諸国が自身の社会システムの延命のために飛びついているという印象が強かったです。
アフリカにとっても自身の延命の為にやってきた諸外国がアフリカの為になるかというと必ずしもそうではないだろうし、諸外国にとってもそれはあくまで「延命」にすぎず、行き詰っている社会の根本的解決にはならない気がします。
現に中国の発展も行き詰る世界の延命になりこそすれ突破口にはならなかったんじゃないですかね。そして先の反日デモを見る限り、中国が持っていた延命作用もそろそろ時間切れで屋台骨が揺らぎ始めた感じがします。
空中分解するにしてもできるだけ緩やかに分解して欲しいなと思います(笑)

中国とアフリカがなんかダブって見えるせいか、以前のエントリ(米田さん×phaさん対談記事 感想 - NCの日記)で書いた米田さんの言葉が頭をよぎりました。

僕は来年40歳になるんですが、世代的にもネットバブルがあったり、周囲の人間が上がったり下がったりするのをさんざん見てきました。だから、そういうものに飽きてしまったというか、どこかデジャヴ的な・・・・・・。上昇志向を持っている人を見ても、「あぁ、また上がって下がるんだろうなあ」みたいな既視感がすごくあるんです。


これがアフリカの全貌だ

これがアフリカの全貌だ

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