NCの日記

孤立気味に生きてきたおっさんの日記です

『反乱』

どういうきっかけで鈴木宗男さんに興味を持ったのかは忘れましたけど、少し前から「失脚させられた人」というイメージがありました。
鈴木さんについて少し調べてみたいと思ってたところ

反乱

反乱

この本をたまたま見つけたので読んでみました。
内容についてはこれまでの鈴木さんの経歴と疑惑の経緯・真相について。

自分が知ってる鈴木さんのバッシング劇は十年ほど前のだけです。
鈴木さんがまだ秘書をされていた時代にもバッシングの集中砲火を浴びたことがあったとは初めて知りました。
この方は世間からのバッシングの嵐を二度もくぐり抜けていらっしゃるんですね……。
この時点でだいぶイメージ変わりましたね。

疑惑の経緯については以前も紹介した

政治家の殺し方

政治家の殺し方

に近いものがありました。
それらの経緯から、鈴木さんはこう書かれています。

政治の世界はそれこそ、とんでもない罠を仕掛けられたりするものです。引っかかったらおしまいなのです。しかし今回は見事に引っかけられたという印象です。

それにしても恐ろしいのは、こうした事実ではないことが間違った報道をされると、世間の多くの人は疑いの目を捨てることがない、ということです。つまりウソでも何でも、世の中にいったん出たことで相手のイメージを損ね、信用を無くさせることは簡単だということを思い知らされました。

中田さんの書かれていた『政治家を殺すのに刃物はいらない』という言葉を思い出した部分でした。

自分みたいなぼーっと生きてる人間でも「鈴木宗男」という名前を見かけると “よく知らんけど、昔なんかやらかした人” 的なイメージと “ムネオハウス” “疑惑のデパート” “ムルアカ” という言葉が浮かびます。
二度目のバッシングの嵐が吹き荒れてた頃、一応自分も生きてましたし、リアルタイムで見ていたはずなんですけど、この程度なんですよね(^_^;)
「ウソも百回言えば真実になる」という恐い格言がありますが、それも一理あるということを自分自身が証明しちゃってますね、情けないことですが。
当時、今以上にぼーっと生きてた自分でも、テレビで連呼された負のイメージをいまだに保持している部分があったみたいです。

少し前にweb上で鈴木さんが話しておられるのを見かけたとき、ハキハキ発言されていて並んで座っていた各党首陣の中で一番はっきりしゃべっておられるなぁという印象は持ちました。
それ以外では鈴木さんを生でお見かけしたこともありませんし、今後もそういう機会はなかなかないでしょうから鈴木さんご本人のお人柄について自分が直接知れる機会はそうないと思います。
ですから実際のところどうなのかは最終的にはわかりませんが、少なくとも疑惑のデパートと揶揄されるような可能性は低いと判断します。
まあ実際あれだけ世間から叩かれまくった上でも保釈されてますしね。

鈴木さんも「刃物を使わずに殺された政治家」の一人であるならば、当時の経緯をリアルタイムで見ていたはずの自分は無関係とは言えませんね。
当時の自分は「無関心」と「テレビで言ってたからなんとなく」の二つによって、間接的に鈴木さんの失脚劇を援護したことになります。
お恥ずかしい限りですね
これまでぼーっと生きてきたせいで世の中のことで見逃していた部分がたくさんあると思いますので、後手には回りますけど取り返せる部分はこういう機会に取り返しておきたいと思ってます。

もう一度本文を引用します。

私は、これだけ叩かれてきた人間ですから、失うものはない。間違ったこともしていないから、怖いものはない。マスコミの一方的なやり方もよくわかっていますから、これも怖くない。そして何より、立ち遅れた地方や、弱い立場の人間に夢や希望を与えることが、政治家の仕事だという信念がありますから、このことを堂々と主張してまいります。

政治家といえば信用できないというイメージが強いのですが、自分の無関心によって信用できる政治家を去らせてしまった部分があるのかもしれないとちくりとしました。
今も十分未熟者ですけど、できれば二の舞は避けたいところです('A`)