NCの日記

孤立気味に生きてきたおっさんの日記です

『「脱亜超欧」へ向けて』

著者は韓国出身であるからこそ、日本について見えてくるところがあるようです。日本の現状と特異性を明らかにした上で、日本が秘める可能性に言及した一冊という感じでしょうか。もう10年以上昔の本なので、現状と言っても少し状況がズレる部分はあるでしょうが。

日本には「アジア的な日本」と「西欧的な日本」そして「どちらの世界にも属さない、独特な日本」という3つの日本があると著者は述べます。日本は単に近代化(西欧化)しただけの国ではなく、アジア的な要素を上手に残しつつ近代化した特殊な国であると。そしてよくよく検討していくと、日本にはアジア的特徴よりさらに古い起源を持つと思われる独特の特徴も有しているとのことです。

アジア的方法論でも、西欧的方法論でも、それぞれに世界は行き詰まりをみせており、日本はアジア的方法論に回帰しても、西欧的方法論を押し進めても、それぞれの方法論が抱える限界にそのままぶつかるだけで根本的解決には至らないと。残された可能性として、世界に類を見ない、日本だけにある独特な世界観で行き詰まりを打破できる可能性があると結ばれます。


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とにかく個人的に面白かったのは、3つの世界感(アジア・西欧・日本固有)です。日本は何でもこだわりなく取り入れる分、日本の特徴ってよく考えるとハッキリしないんですよね。上京してくる人が多い東京で、純粋な「東京人」が意外と少ないように、また人種のるつぼであるアメリカで、純粋な「アメリカ人」ってあまりいないというように、日本独特の特徴って意外と限られるのかもなと気付かされました。

普段自分が「日本的」と思ってるものって、案外日本的というよりは「アジア的」といったほうが正確であるものもある気がしました。個人的に自分が苦手意識の強い「ムラ社会」って日本的というよりアジア的な特徴なのかも……?と思ったり。

日本って国を素数分解していくといろんなものが出てきて、逆に日本って国がつかみどころなくなった印象です。日本って一体どういう国なんですかね? 日本人って何者なんでしょうか? なんか余計わからなくなったような気もします。

とにかく日本という国の底知れなさをちらりと垣間見たような気もします。日本という国が好きか嫌いかと聞かれても、その日本って国がどういうものなのか底が知れないのでなんとも言えなくなったような気もしますし……。でもまあ、少なくとも日本のような特徴を有する国って日本以外にはないわけですが、アジア的要素が好きならアジアに行けばいいし、西欧的要素が好きなら西洋に行けばいいだけですよね。日本をどっちかに傾かせるのは違うなとは思いました。

いろいろと考えさせられました……。なんかすごい大事なことが書かれていたような気もするのですが、うまく頭の中でまとまりません。ちなみに、内容が少し似通ってますが、

という本もあわせて読みました。




日本が嫌いな日本人へ

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