NCの日記

孤立気味に生きてきたおっさんの日記です

コミュ障と病院

本格的に具合が悪くて、2年半ぶりに病院にかかって思ったことです。最後に病院にかかったときはそこまで自分のコミュ障ぶりを意識していなかったのだなぁと逆に思うところがありました。



「自分の症状を訴える」というのが非常につらかったです。自分のことを他人に伝えるというのがすごく下手ですからね。普段は人に頼ったり訴えたりするよりも自力で解決することの方に力を入れるもんですから、どうしても他人の力を借りないといけないという状況に慣れていないというのもあるかもしれません。

病院に行ったら、一応患者と医者という構図にあるわけですから、医者の方でも「どっか具合が悪いんだろう」というつもりで構えてくれているんだろうとは思うんですが、うまく症状を伝えきれなかったらどうしようかという不安を、今回すごく感じました。

医者だって人間ですからね。わからんものはわからんし、面倒なものは面倒でしょう。自分のコミュ障ぶりを自覚した現在、「ちゃんと相手にわかるように伝えないことには、適当に流されて終わりかも」という不安をすごい感じたわけです。それを不安に思うくらい、今回は体調に不安を持っていたということでもあります。



自分がかかった病院は個人の内科でした。規模は普通くらいでしたかね。施設はすごい綺麗で、たぶんそんなに長い歴史を持っている場所じゃなかったんでしょう。医者も30代くらいの先生でした。

自分が行ったときはまあまあ待っている患者さんがいらっしゃったんですが、わりとサクサクと呼ばれていって、1時間以内には自分も呼ばれました。一人当たりの時間は5分〜10分くらいが基本だった感じです。具合が悪い人間としては、待ち時間が短いのは助かるんですけどね。

ただ、逆に言えばそれは自分に与えられた時間もやっぱり5分〜10分くらいが基本ということ。その間に、どういうタイプの相手かもわからない先生(この病院は初診でした)に、上手く自分のことを訴えないといけません。ただでさえ苦手なことを、具合が悪いときに、です。風邪ひいてるときに寒中水泳をやらされてるような気分でした。



特に今回、自分の体調不良が何なのか、よくわかんなかったんですよ。風邪なのか何なのか、症状もいろいろ出てましたし、一か月近く具合がよくありませんでしたがすっと寝込んでいたわけでもありません。調子の良し悪しにも波があって、自分の中でも自分が今どういう状態なのか、病院に足を向けた時点ではもうわけがわからなくなってました。

もうあんまり深く考えずに、困っていることを素直に訴えりゃいいんだろうと思ったんですが、もう自分が何に困っているのかもこんがらがってきていたところで、一体何をどう伝えたものやらと悩ましかったです。適当に薬さえ飲みゃ不調は治るという風にも自分は思っていませんので、診察は適当でいいというようにも思えませんでしたしね。

で、結局あれこれ考えずに、1か月の間に起きた不調を一通り訴えたのですが、やっぱり普段のコミュ障ぶりが発揮され、上手には伝えられなかった気もしました。単純に言いそびれたこともありましたし、いい方がまずくて言ったけどうまく伝わらなかったような感じのこともあった気もします。

まあ、考えすぎなのかもしれませんけどね。症状はちゃんと伝わったけど、医者目線で言うと重要じゃないからスルーしただけということもあるのかもしれませんし。

その辺が不安なんですよね。なにせ普段から人とのやりとりには不安を感じることが多い人間なものですから。病院を受診した後、「本当に医者に自分の症状が伝わったんだろうか……?」とすごく不安になったのを覚えています。医者とか投薬治療への不信感が根っこにあるのも大きいとは思うんですが。



今回すごく感じたのは、医者が悪い・医療が悪いとかいう話ではなくて、「自分のことを他人に訴えるのが下手なのは、医者にかかるときにも関係するのだ」という点でした。

今までボンヤリ生きてきたもので、医者にかかれば医者はちゃんと自分を診てくれるものと思い込んでいましたが、今ではそうではないとわかります。医者だって人間。ちゃんと症状を訴えられないことにはわかるものもわからない。そして、面倒なことにはおっくうになるのも人情というものでしょう。症状をうまく訴えられないコミュ障が患者としてやって来たとして、どこまで時間を割いて向き合ってくれるかは未知数に思います。

だから、自分がコミュ障なことを自覚した以上は、どうやって自分の症状を訴えるか多少は考えといた方がいいのかなーとちらっと思いました。アドリブでやってもいいことにはなりそうにありません。普段からうまくやれないことが多い自分としてはそう思うのです。

けど、それってだるいなーとも思いますw ただでさえ具合が悪いのに、そんなプレゼン準備みたいなことできるかいと思ったりもしますw コミュ障を直さないまま生きる以上はその辺の手間もしょうがないのかもしれませんが。


コミュ障って日常生活に不便だなーとは思っていましたが、病院にかかるときも影響するっていうのは地味に気づいていませんでしたw 普段は病院に行きませんからねー。コミュ障はそもそも内科系の病院にちょくちょくかかるようなことがないように、予防医学に力を入れるのが次善策かもしれません。

そして、もし本当に生死を分けるような重大な病気にかかっていて、自分の症状を上手に医者に訴えることができないと助からないという状況にあれば、コミュ障って死亡率高いのかもということも思いました。仮にこれが本当だとしても今さら驚きませんけどね。自分が人間社会の中でのサバイバル能力が低いのはもう今に始まったことじゃありませんので。「病院にかかるときでもコミュ障は不利なのかー」という妙な納得感があったくらいです。