初めて大阪に上陸してみて、適当にフラついてみて、正直に思ったことがあります。
確かに大阪は都会だなーと思いました。生涯で初めて見たような世界も見させてもらいました。活気もあるし、そういうところは素直にすごい場所だと思います。
その一方で、「ここは大阪だよ」とわざわざ言われないとわからないような気もしました。
地方都市と規模が違うとはいえ、方向性としては似たような感じです。地方都市を単純にグレードアップしたら大阪になる、みたいな印象を、大阪を歩いている間ずっと感じていました。目新しいものは見つけられなかった気がします。
前作の内容をグレードアップした続編モノの映画を見た時の気分に近いかもしれません。
強いて言えば、周りの人達が関西弁をしゃべっているということが異質な感じですが、関西弁ってテレビでよく聞くから慣れてるし、そんなに目新しさはなかったと言いますか。
関西の方って他の地方に行ってもその土地の方言に染まらないイメージがあります。ウチの近所の薬局にもコテコテの関西弁をしゃべるオジサンが一人います。
そんなわけで、方言でもっても「これぞ大阪!」感は感じられず(´д`)
もっと大阪の地元の人と交流とかすればまた違った一面が見えてくるのかもしれませんが、そこはそれ、なにぶんヒッキーに近い状態なヤツですからw
旅先で現地人と仲良くなって…とかいう展開は普通にありませんでした。ヒッキーに感じられる「大阪」は以上が限界ですかねw
カルチャーショックはない代わり、普通に歩けた
そんなわけでカルチャーショックは特に受けなかったわけですが、その代わりと言っていいのか、普段ド田舎でヒッキーに近い状態で生きているわりにはごくごく普通に大阪を歩くことができた気がして、ちょっと嬉しかったり。
話に聞いていたほど迷いまくってどうしようもない、みたいなことはなかったですね。
特に最初に歩いた梅田は都会エリアということで、スマートでスタイリッシュに、街自体がキレイに整頓されてる印象でした。
人は確かに多く、東京の路上の様子とか中継されたとき、道全体が人で埋め尽くされてる!みたいなアレをリアルに見ました。ちょっとドギマギしつつ混ざってみましたが、意外と普通でしたね。
一度あの中に混ざってしまうと、その全体像が見えないので逆に気にならない感じです。自分、そんな背高くないので、混ざってしまえば自分の前方の人達の後ろ姿しか見えないという。意外な発見でした。
唯一、地下街では二回ほど迷いましたが。下手に地下にもぐると方向がわからなくなるんですよね。案内板見ようにも「川の流れのように人が動いているので立ち止まることもできずw」みたいな感じで、どこぞに流されていきましたw
そういうときはとりあえず地上に出ます。そして原始的方法ですが、大きな建物とか、ランドマークを目印に適当に歩いてたら目的地に着ける感じでしたよ。
まあ「歩けた」と言ってもただの散歩レベルの話ですけどね。あまり滞在時間もなく、とりあえず駆け足で梅田やなんばを歩き回った上での感想です。
あまり迷わずに、とりあえず行きたいところに向かって行けるというレベルでいいなら、だいたい狙い通りに動ける感じでした。
「大阪」の上っ面をなぞるだけの浅い旅路でしたが、いい経験になったと思います。とりあえず手も足も出ないなんてことはないとわかり、少しは自信になりました。これでまた「趣味:散歩」と胸を張って言えるんじゃないかとw
大阪が意外と近かったのが驚き
この旅行で気付いたんですが、自分の現住所から大阪が意外に近かったんです。
今回、高速バスで往復したんですが、その道程は基本、高速道路。ウチ、ド田舎のくせにすぐ側を高速道路が通ってるんですねw
一度バスに乗ってしまえば、大阪までわずか4時間ほどでした。しかも今住んでいる家から30分程度歩けばICがあり、そこに高速バスのバス停があります。
大阪の他、名古屋、東京行きの高速バスも走ってます。ちなみに、ウチの県の県庁所在地までへの高速バスも走っており、それを使えば一時間程度で地方都市のど真ん中まで行くことができます。
トンデモないド田舎、北に位置するプチ豪雪地帯として、ウチの県民からも「クソ僻地www」として語られることの多いこの土地ですが、何気に交通の足は揃ってたりします。
聞いた話では、この土地に住んでいる学生さんの中で頭のいい人達は、高速バス使い、県庁所在地の近くにある進学校に通学したりする例もあるのだとか。
街中にしがみつくように住んで、何時間も満員電車で通ったりするより賢い生き方かもしれませんね。高速バス、基本ガラガラですからw 廃線になったら死ぬけど('A`)
今回の旅行で新鮮な驚きを感じたといったら、この高速バスのことですかね。たった4時間で大阪まで出られる土地だったとは知りませんでした。
窓の外の景色を眺めていると、トンデモないド田舎の景色から、少しずつ文明の香りが広がってきて、ある時を境に一気にコンクリートジャングルに突入する感じです。
大阪に感じたアレコレ
大阪からの帰りはもう暗くなるくらいの時間にバスに乗ったので、外の景色は当然夜景です。都会の夜景って単なる高層マンションの明かりすら絵になって、なんかずるい。
スターバックスとか、ウチの土地ではまず見ないシャレたカフェが、夜の闇の中で煌々と輝いているのを見ると、「これぞ文明の灯り」という感じがして、もっと若い頃に感じていたような、都会への憧れのようなものを久しぶりに感じました。
夜になっても灯るその明かりを見て、なんかホッとする感じです。深夜のコンビニに感じることもあります。
そんな光景が一つや二つじゃなくて無数にあるんですから、「ああ、ここは都会なんだなぁ」と感じられました。
そこに広がっているのであろう華やかな都会暮らしに憧れを感じるとともに、どこか都会の景色って哀愁を感じるんですよね。
夜でも眠ることのない、夢のような華やかな不夜城のようでいて、その実その世界の正体は無機質なコンクリートジャングルで、どんなにシャレた構造やスタイリッシュな装飾を施そうとも、そのアンバランスさを隠しきれないような。
華やかな世界であればあるほど、都会の、どこか「人間本来の居場所じゃない」感が際立っていくような、そんなことを感じるときがあります。
ここで暮らせたらきっと華やかで楽しいんだろうけど、一生居たいとは思わないような。
楽しいんだけど、人生の中のある期間だけここを通り過ぎられればそれでいいような。
そんな憧れと哀愁と、それぞれ感じてました。
大阪を歩いていて、学生さんの姿も数えきれないくらい見かけましたが、正直、自分は都会で学生時代を過ごさなくてよかったと思いました。
自分は流されやすい性格なので、こんな華やかで便利でオシャレな世界で学生時代を過ごしてしまったら、もう一生都会から離れられなくなるような気がして恐いですね。
東京とか大阪とか、そんな華やかな世界で人生の前半を過ごし、就職してから田舎に飛ばされてしまったりしたら、どういう風に感じるものなんでしょうかね?
シティボーイとして過ごした後で、まさに今自分が住んでいるような土地で生きることになったらと思うと、耐えられなくなるんじゃないかと思えてなりません。
ま、田舎生まれ田舎育ちの自分も、田舎に適応してないので、本人のキャラ次第だとは思いますが。自分のキャラ的には、人生前半が軽い田舎暮らし(ド田舎ではない)でちょうどよかったのかなーなどと思いました。
いろいろといい体験になった大阪行きでございました。