NCの日記

孤立気味に生きてきたおっさんの日記です

『風立ちぬ』(ジブリ) 感想

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「大正から昭和へ」の世界で、飛行機作りに熱中した主人公のストーリーって感じでした。
ウィキペディアの記述通り、「飛行機作りの意義」みたいなものは描かれず、ただひたすらに「いい飛行機を作りたい」って情熱一本に歩き続ける主人公の人生。みたいな。

ジブリ作品ですが、これは大人向きですかねー。
小っちゃい子が見ても意味わからんかもw

胸躍るようなファンタジックなシーンは皆無で、爪に火をともすような重苦しい社会の中で、自分の興味に邁進する主人公の姿を楽しむ作品、みたいな印象でした。

なんか渋いw



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自分がコレを見たのは、コミュ障絡みの興味からです。
ポニョ以降のジブリ作品はもう見れてないので、久々のジブリ最新作でした。


主人公の堀越二郎って、ジブリ風の爽やかイケメンに仕上がってましたが、中身はちょっと偏ってるというか。本当に飛行機のことしか頭になく、周囲から若干浮いてる感じがw


ちょっとウロ覚えですけど、


本庄「二郎、お客さんだ」

二郎「本庄! サバの骨だよ! 我見つけたりだ!」

本庄「二郎……お客さんだよ!」


みたいなやりとり。

自分の興味ある世界のことで頭いっぱいで、人の話聞いてない・周り見えてない的な人。



「自分の夢や興味に忠実だった」というよりは、「そうとしか生きられないタイプの人」って風に、自分には見えました。

「コミュ障っぽいな」って思えて、ちょっとほほえましいw



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主人公のことをコミュ障認定しながら見ていたので、二郎の棒読みっぷりが、なんか逆にいいな・それっぽいなって思いました。

自分は普段から深夜アニメとか見てるクチなので、本職の声優さん以外の声優演義って、あまり好きじゃないんですけどね。

それが、初めて「いいな、合ってるな」って思いました。




感情がいまいちこもってない棒読み的な喋り方って、なんか発達障害系の特徴の一つと、何かで読んだ記憶があるんですよね。

ていうか、ウチの父親の喋り方に近い印象です。

目の前の現実にピントがあってるのかどうか、周囲を不安にさせるような、どこか機械的な喋り方。棒読みな感じ。




かく言う自分も、わりと棒読み系の喋り方をしてます。
これまでの人生で、何度「本当にわかってる?」とか「本当にそう思ってんの?」って言われてきたことか。

ま、本当はそう思ってなかったりすることも多々あったのでアレですけどwww




喋るのって本当に苦手です。
我ながら「嘘くさい声音で喋ってるな」ってわかるときもあるんですけど、どうやれば感情がこもった喋り方になるのか、いまいちよくわかりません。(お世辞や建前での発言だと特に)

だからブログを書いてるのかもしれません。


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そういう目線で見てましたので、わりと楽しめた気がします。
ただ、作中の二郎みたいな感じだったら、なんだかんだで周りから可愛がってもらえるような印象ですね。


・興味あること以外の面で気難しさがなく
・「興味あること」が社会から求められていれば

コミュ障でも案外普通に生きられるのかなーと。
棒読みな喋り方で、興味あること以外はちょっとズレてるところがあったとしても。



ホンモノのコミュ障は、もうちょっと気難しさがあるような気がしますねw
興味ないことを強要されたり、調子が出てるところで中断されたりすると、めっっっちゃ不機嫌になる、みたいなw


まあ、二郎を「コミュ障として見れば」って話ですけどね。




実は、「二郎はコミュ障っぽい」って感想を、どっかのブログで見たから、こういう見方をしたんですよね。

ていうか、そういう意見を見たからこそ、『風立ちぬ』を見ようと思ったというかw
そこまで熱心なジブリファンでもないので、ポニョ以降はわざわざ見ようとしてませんから。


予備知識ナシで見たらどう思ったかなー・・・と、ちょっと気になるというか、悔しい気もしましたw


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