税金の話です。区分上は自分も自営業になるので自分で申告してるところ、2年前に青色申告に切り替えてその効果を実感してます。
もっと早くやればよかったとはかなり思ってますのでその辺の話をざっくり体感値で雑に語ります。
自分の結論としては「やると得というよりやらんと損」みたいな感じです。やらんと死ぬ。税金で。
なんでこんなシーズンに?というのは6月あたりからその年の3月にやった申告を元に各種税金のお知らせが届きはじめる負の季節だからですw
そのお知らせを見て、やっぱりやっとくもんだわーと改めて思ったもので。
ちなみに想定してるのはクラウドワークスとかランサーズとかのクラウドソージングなどで小遣い稼ぎをしているニート崩れみたいなケースです。自分がまさにそれなので。
年収もニートの小遣い稼ぎレベルを想定してます。そのレベルでもやっといた方がいい場合が普通にあるので。
それ以外のケースでも基本的に自営なら青色申告がお得とは思いますが、サラリーマン並みに稼いでるとか、扶養に入ってる、扶養家族がいるなどその他のケースについて詳細を自分はまったく知りませんのでご注意を。
収入が超零細レベルでも青色申告はやった方がいい
稼げてるなんて口が裂けても言えない、ハッキリ言って年収100万円いくかどうかレベルの収入でも、区分上は自分が自営業になるなら青色申告を一度は考えた方がいいです。
理由は自営だと所得が高くなりやすいから。税金を計算するときは年収から所得を計算します。所得の全額にすぐ税金がかかるわけじゃないけど、基本的に税金の計算は所得から始まります。
つまり所得が高くなるほど税金も高くなる可能性は高いわけで、税金を抑えたいなら所得を抑えるのが効果的で。
この所得が自営業になると高くなりやすいのは、自営業になると給与所得控除がなくなるからなんですよ。
アルバイトやパートならだいたいこの控除が65万円になります。つまり65万円までは自分の所得が0円になる=これをもとに計算される税金もほぼ非課税になると。
さらに実際には各種税金を計算するときには30万円強の基礎控除があったりもするので、追加で約30万円強、合計100万円近くまではほとんど税金がかからなかったりと。
「100万までは税金がかからない」って雑によく言われますけど、だいたいこんな仕組みです。厳密には所得税以外は少しかかる場合もあるけど。
で、区分上は自営業になると、この給与所得控除がごそっとなくなるんですよね。パート・アルバイト時代は自動で課税免除されてた65万円分がなくなると。
自営業控除みたいな代わりのなんかあるのかといったら特になくて(自分で青色申告しない限り)、年収から経費引いたのがそのまま自分の所得になります。
経費がかなり掛かってるなら所得は減りますけど、自営にとって経費がたくさんかかる=自分の手取り収入が減るという構図にあるので、とにかく経費を増やせばいいというわけでもなくと。
で、実際のところクラウドソージング系でニートが小遣い稼ぎするなら経費があまりかからない案件を選んでることが多いと思うので、実際には年収がほぼ所得になることも多いかなと。
すると100万円以下の収入とか、アルバイトなら余裕で非課税レベルの収入しかないけど、地味に所得が発生して、普通に課税されることも出てくるんですよね。
しかもその税額が地味にデカいという。ゆーて所得も100万円以下なんだから課税も大したことねーだろと思ってたら、全然そんなことなかったという。
「ファッ!?国はワイに親でも殺されたんか!?」って素に思う課税のお知らせがしれっと来たりするので、パート・アルバイト時代とは収入と税金の感覚を切り替えた方がいいと思います。
節税してないと請求来ると腰が抜ける
どんくらいかかるのか、自分の場合の例ですけど、ニートのころにクラウドソージング系の仕事やったとき年収はやっぱり100万円もいかないレベルでした。50万円は超えてた気はしますけど。
もちろん初めてのことで節税を何も意識しておらず、もう本当に形だけの確定申告をして、翌年の税金(年金や健康保険を含め)の請求で腰抜ける金額来たんですよ
・健康保険 一年分で約11万
・年金 一年分で約9万
・市民税 一年分で約5万
年収(=所得)100万もいってないのにこれですわと。・・・これなんか計算間違ってない???って生まれて初めて税金通知の紙切れ5回くらい舐めるように読みまくりましたよね。
でも間違ってないんですよ。怖いことに。ワイが何をしたっていうんや・・・って思ったけど、そこでようやく給与所得控除がなくなったことの痛手を痛感することになりました。
パートやアルバイトなら年収100万円いかなかったら自動でほぼ非課税になるけど、自営業は違うんだと。
先の税金を月の請求に直すと、市民税がない月は2万円強、ある月は3万円強となります。
年収100万円もいかないって、月の収入が4~5万円くらいのときが多いわけで、それでこの請求って、これもう生活保護の方がマシじゃね?って当時何度も思った記憶があります。
ちなみに税金は住んでる市町村によっても変わるので、その辺の運もあります。
同じ所得金額でも自営とパート・アルバイトでは実情がだいぶ違う
たとえば所得70万円くらいだとしても、自営とパート・アルバイトでは実際の収入の金額が全然違ってるんですよね。
自営の場合は給与所得控除的なものがないので、実際の手取り収入がそのまま所得となるのが基本になるかなと。
一方のアルバイトは給与所得控除で65万円が自動で引かれてますから、所得は70万円でも収入の方は実際135万円近くあることになるわけで。
これ月収に直すとけっこう違うんですよ。自営の方は月収6万円弱、パート・アルバイトの方は11万円強と。
で、同じ所得70万円でもかかる税金は同じで、体感的にはパート・アルバイトがもらえる65万円の免除金額があってなんとか払える気がしなくもない金額になってる気がします。
それを自営のわずかばかりの収入の中から工面する形になるので、相当きっついこれと。
もしパート・アルバイトだったら収入が今の2倍近くあるときでないとこの金額は請求されないのかーと思うと、なんか白目むく。
個人的には年収30万円を超えると税金がヤバいと思っている
アルバイトなら収入100万円を超えないうちはあまり税金のこと考えなくてよくなりますけど、零細自営のセーフティラインは30万円だと個人的に思ってます。
30万円までならたとえ所得が発生しても基礎控除を超えない関係で、収入に応じて発生する金額がほぼ0円になりますから、税金はかなり軽くなります。
あと、所得があまりに低いと軽減措置があったりしますけど、所得30万円までなら最大の軽減措置を受けられることが多いので、それも合わさって税金はめっちゃ安くなります。
アルバイトなら年収100万円くらいまでなら自動でそれくらいになることは多いんですけど、自営は何もしないとセーフティラインは30万円くらいだったりするので、本当に感覚を切り替えた方がいいと思います。
30万円を超えると最大の軽減措置を受けられなかったり、微妙に基礎控除を超える部分がでてきたりで、ちょっと税金がかかり始めたりとか。
それでも50万円までならちょっと損したと思うくらいで済むかもですけど、年収が50万円を超えたらもう節税のために青色申告考えた方がいいと思いますね。
50万円超えた程度って体感的には非課税レベルの収入だと思いますけど、たぶん税金で翌年死ぬと思います。特に副業で自営してるんじゃなくて、それ一本しか収入がないならね。
青色申告65万円でアルバイト時代と同じような税金に戻せる
クラウドソージングで小遣い稼ぎするの、一年だけで終わるなら無理にいいとは思いますけど、今後もしばらくやるかもと思ったら早めに青色申告に切り替えた方がいいと思います。
10万円コースと65万円コースがあって、もちろん狙うべきは65万円の方で。これにすると日頃の記帳を複式簿記でやることになるんですが、その代わりにうまくやれば65万円の特別控除が出ます。
零細自営にとってはこれがちょうど給与所得控除の代わりになってくれます。
でかいのはこの65万円の控除って、年間の収入に対してかかる控除になるんですよ。そのおかげで自分の所得が65万円分安くなるので、税金が総じて安くなります。
年収が70万円だったとしたら、この青色申告の控除だけで所得5万円にまで減らせるので、税金の負担はほとんどなくなりますね。
健康保険が一番負担重いですけど、これまで月に1万円以上かかってたようなのが月2000円くらいに激減したりして、その効果に感動したもんです。
その代わりに複式簿記で日頃の帳簿をつけて、確定申告では決算書も作らないといけなくなるので、これには会計ソフトの利用が必須になるかなと。
この利用料で年間1万円近くかかるのが気にならないと言えば嘘になりますけど、まあ年1万円で来年の税金が10万円近く安くなることがあるので、十分おつりは来るかなと。
わざわざ費用をかけてまで節税とかもっと稼いでる人がやるもんだと思うかもだけど、それがアルバイトだったら非課税レベルの収入でも、区分上は自営業になるならやっといた方がいいこともあるので。
自分は結構やるのが遅れて、早く対応すれば抑えられたはずの税金を抑えられなくて、通算20万円以上は余計に税金払った気がします。PS4を5台買えたやんけ・・・。
やると得というよりやらんと損みたいな制度なので、今後も自営業扱いになる仕事で小遣い稼ぎを続けるつもりの元ニート達は早めに青色申告を始めることを個人的には勧めます。