大して稼げてなくても、自営業扱いになる仕事してるニート崩れでも青色申告おすすめだよと先月いったけど、複式簿記とか決算書とかが必要と言われてビビるところが自分はかなりあって、そのせいで移行が遅れたところもデカくて。
でもやってみたら案外なんとかなるもんです。クラウドソージングとか使ってやる在宅業なら仕入れとかもあまり必要なくて、収入や支出の流れもわりと単純で思いのほか手間もなかったりするしと。
ただそれもやってみたから思うことで、初めて青色申告やるときにどうすりゃいいのかという話をまたしても体感値でざっくり語ります。先月同様、クラウドソージングあたりで小遣い稼ぎしてるニート崩れ向けです。
最初にやることは税務署への届け出。これがないと始まらない
青色申告は税務署に届け出をした人だけができる特別な申告になるので、これをやりたきゃ自分も届け出するところからがスタートです。
これがいつでもできるわけじゃなくて、時期が決まってると。
すでに事業をやってるなら、青色申告をしたい年の3月15日まで。すでに決心してるなら1月中が税務署が空いてていいと思います。これからやるなら開業届出したときみたいですね。
もう時期を過ぎちゃってるときは、年明けしてから3月15日までが直近の届け出のチャンスになります。そこからようやく青色申告スタートになると。
一度チャンスを逃すと待機期間がどうしても出るし、その期間に多少なりとも稼げちゃうと(自分の体感では年収30万円を超えたらヤバくなってくる)、税金が増えて苦しくなるので、早めに届け出だけはやっとくといいと思います。
届け出するときに10万円コースと65万円コースとを選べると思いますが、節税を意識してやるならもちろん65万円コースを選んどいてください。
よくわかってないのに届け出をやるのは不安かもだけど、届け出をしてから実際に申告するまでに半年以上あるので、まず届け出だけやって、それから準備をゼロから始めてもいいかなぁと。
自分の場合はまさにそんな感じでした。これはあまりおすすめしないけど、最悪の場合は青色申告の届け出をキャンセルも可能なので、迷ったらひとまず届け出をしとくといいと思います。
青色申告の概要を把握
ひとまず青色申告の資格をゲットしたら実際に申告に向けて準備を進めますけど、やっぱり概要はわかっておいた方がいいので、青色申告そのものについて調べます。
自分の場合は「青色申告ガイドブック」的なものを読みふけりました。
個人事業主・フリーランスのための青色申告 平成31年3月15日締切分 無料で使える!やよいの青色申告 オンライン対応 (アスキームック)posted with amazlet at 19.07.26
詳しすぎるものより大雑把に概要をイラスト付きで紹介してて、初心者でも全体像をざっくり掴めるものが始めはいいと思いますけど、この辺はもうお好みで。
本を選ぶときに対象年度に注意してください。税金の仕組みは毎年微妙に変わってるので、申告ガイドブック的なものも毎年新しく出てたりします。
古い本の情報はその年の申告にはもう使えないことがあるので、なるべく最新の本を選ぶといいとは思います。
ちょっと古い本でよければ図書館にあったりするので、借りて読んで知識をつけるというのもアリかなと思います。情報の鮮度には十分注意した方がいいですが。
だいたいやることになるのは業務口座の用意と会計ソフトの導入かなと
最初にだいたいやる必要があるのはこれらかなと。わけわかってなかったけど最初のころひとまずこれをやった記憶があります。
■口座の用意と使い分け
青色申告のためには業務用のお金と個人のお金を分けて考えて、業務用の方は全部記帳(要は記録)する必要があります。
口座のお金も対象になるので、原則として業務用のお金だけを入れる口座を作るようにほとんどの本で勧められてると思います。
そこに個人のお金を入れるとか、個人用の出費を引き落とすとかが絶対NGというわけではなさそうだけど、実際にやると記帳のとき自分が面倒臭くなるので、口座を2つ作って分けた方が早いと。
まあもう理屈はよくわかってなくても、ひとまず青色申告するためには銀行口座を2つ作って、どっちかを業務専用にすればいいんだと覚えておけばいいと思います。
すでに口座2つある人はどっちかを業務専用口座にすればいいし、1個しかない人は適当に近所の銀行で1つ新しく作ればOKと。
業務用に選んだ口座には以降、業務に関係ないお金の出し入れはできるだけ避けると。振り込まれた業務報酬を生活費のためにおろすのはOKだけど、それも全部記帳が必要なので、頻繁に下ろすよりはなるべくまとめて下した方がいいかなと。
水道代とかガス代とか、業務に関係ない税金とか、業務外の支払いの引き落としは個人用口座の方へ変更しておくといいです。
あと、クレジットカードをよく使う人はカードも銀行口座と同じように業務用・個人用と2枚作って使い分けるといいです。
■会計ソフトの導入
複式簿記での記帳って簿記の知識ないとわけわからんので、大体の人は会計ソフト使ってんじゃないかなと思います。
そのソフトの入力フォームとかテンプレートとかがあって、それに合わせて収支の項目を入力するとソフトの方で正しく記帳しといてくれます。
ソフトによっては銀行口座と連動が可能で、入金や引き落としの項目について可能性が高い項目を自動で選んで勝手に記帳しといてくれるみたいな機能もあるみたいですよ。自分はこれ使ってないのでよくわかりませんけど。
あとは実際にあった業務関係の収支の動きをその会計ソフトでどう入力すべきかがわかってれば問題なしと。
とはいえ最初はそれがわからんという話だと思うんですけど、会計ソフトには有料サポート付きの契約コースがあったりして、そこで記帳相談ができたりするんですよね。
たとえば「仕事に使った電気代は経費にしていいのか?どう記帳すべきか?」的質問をしたら「業務に必要なら経費になるのでその場合は水道光熱費で計上するのが基本。このソフトでの操作は~というようにやる」的な回答をもらえたりとかね。
個別性の高い事情は抜きにして、あくまでその出費はどう処理するのが一般的かという一般論を教えてくれるだけで、正確性を保証するものではないですけど、初心者にとってはかなり助かるサポートになるかなと。
あとは確定申告のときにそのソフトのガイドに従って一年間の収支をまとめていくと、自動で青色申告用の決算書が完成するようになってるので、簿記の知識がない人でも対応可能になると。個人的にはほぼ必須と思います。
会計ソフトは「free」、「やよい」、「MFクラウド確定申告」あたりがよく見る感じですね。
自分が使ってるのは「やよいの青色申告オンライン」です。わけわかってなくて正直適当に選んだ感ありましたけど、さっき言ったサポートもあったので結果的にはこれでなんとかなりました。
自分が使ってたサポートはベーシックプランの業務ヘルプデスクですね。詳しくは下記参照。(コミュ障の自分にはメールで質問できるのが本当によかったw 毎回電話で質問とかは勘弁)
選ぶ会計ソフトは人によって相性もあるので、好きなものを選んだらいいと思います。フリーランスの間でよく話題になってるのはfree、老舗がやよいという印象が自分にはあります。
一番安いのがいいと思ったらfreeと思ってたんですが、なんか今はやよいが一番安そうですね。料金はけっこう変わったりするのでそのときどきで確認して決めたらいいと思います。
わからないことがあるときのサポートとか
青色申告のサポートを税務署がやってることがあるので、初年度はそれを利用してみるのもいいかもです。
自分の地域では税理士による記帳指導とかが無料で受けられたんですよ。随時ではなくて年に3~4回くらいだったと思うんですけど、税理士にいろいろ聞けて指導も受けられるという。
あとは税務署が主催している青色申告の説明会とか記帳説明会とか、そういうのですね。やっぱり無料です。
こういうのがあるかは地域差もあるのかもですけど、青色申告マジでわからんと思ったとき、もし自分の地域で見つけたら積極的に利用してみるといいかもです。
そのほか、わからないことがあれば税務署の窓口まで相談に行くという手もあります。ただ、税務署に相談に行ったけど一番税額の高くなる方法を言われてた的な話を見たことがありますし、自分も税務署の人たちにあまりいい印象ないんですよね。
税務署の職員は税金という巨大なシステムの単なる運営スタッフというイメージが自分は強くて、事務的な相談は可能だけどそれ以外はもうケースバイケース、担当者次第なイメージです。
申告の方法を全部税務署に聞きに行って、すごく丁寧に教えてもらった的な話を見たこともあるので、担当者次第の運なのかなと思ってます。
自分もどうしてもわからんことがあったら聞きに行ってみようとは思ってました。今のところまだ聞いたことはないんですが。
相談したいときは2~3月の確定申告の時期に相談に行くんじゃなくて、年明け前に行った方がいいと思います。どんだけ遅くても年明け後の1月中ですかね。
確定申告の時期に入った税務署は普通に戦場でろくな相談はできませんから、踏み込んだ内容の相談がしたいときは早めに行けば可能性ありという感じでしょうか。
もっと確実に相談したいなら税理士に聞くといいと思います。お金はかかりますけど一番確実です。もちろん医者と一緒で相性があるのは要注意ですけど。
知識ゼロから青色申告を実際にやってみて
やべぇわけわからんぞ・・・と思ったのは最初だけで、わりとすぐになんとかなりましたね。個人的には会計ソフトについてるサポートがデカかったです。
あそこに聞きまくってなんとか記帳をスタートして、わからんことがあったら自分でググりつつ、またサポートに聞いてを繰り返してるうちに何となくこんな感じかな?というイメージはできてきた感じで。
あと、ニート崩れが小遣い稼ぎでやってる案件とかならそんなに頻繁に収支の動きが毎日あるわけじゃなくて、やってみたらびっくりするくらい記帳することなかったりしたんですよね。
自分の場合は月に1回の記帳で全然余裕でした。仕入れとか在庫管理とか減価償却とか、そういうのもなかったですし。
申告シーズンに出力された決算書とか見ても記入の必要のない項目の方が多いくらいで、全然手間なかったんですよね。これなら白色申告と大して変わらんし、なおさらやらん方が損だなと思いました。
知識ゼロの状態から一日で全部理解しようとするとだるくなるし自信もなくなるんですけど、一年かけてなんとなくでも全体像が理解できればOKと。
やる前はわけわからんと思ってもやってるうちにちょっとずつわかってくるし、それでもわからんかったらサポートに聞きながらでなんとなかったりしましたね。
こういうの仕事と並行してやるのは面倒なところもありますけど、自営扱いの仕事してたらなんかうまく仕事回らなくてちょっとヒマな時期ってあると思うんですよ。
そういうときにこういう税金の申告準備をちょっとずつ進めていくといいと思います。本業が忙しいときに時間取られるのはもったいないので時間あるときにやっとくといいかなと。
やってみたら案外なんとかなったりするので、興味ある人は思い切ってやってみるといいかなと思います。