だいぶ時間が経って今更感がありますけど、ネットで評判を見て気になったので、見てきました。
雑に感想をまとめると、自分はあまり深く感動したとかはなかったけど、娯楽映画としてめちゃくちゃ楽しめたというのが感想で。
これは今まで娯楽系のコンテンツにたくさん触れてきた人ほど楽しめる作品だと思うので、そういう人は話のタネに見てみたらいいと思うというような感想でした。
ネタバレありで書きますので気にする方はご注意を。
これまでの娯楽コンテンツの総決算のような映画だった
この映画にはこれまでの多くの映画・アニメ・ゲームがパロディとして登場します。ていっても、一瞬の小ネタ的に次々とネタが登場する的な感じですが。
映画の世界観は若干のディストピア世界で、人々は現実世界をなかば諦め、VRゲームの世界で生きているという近未来。
そのVRゲーム内の設定として、これまでの多くの娯楽コンテンツがパロディとして登場します。
たとえばゲーム内のアバターとしてストリートファイターのキャラが使えるとか、一瞬だけガンダムになれるとか、メカゴジラに乗れるとか、攻撃アイテムとしてチャッキー人形を使えるとか、資料として現実に存在する映画を見られるとか、そういうの。
もしこの映画が作中のゲーム世界の話じゃなく、あくまで現実世界だけの話だったら、これまでのコンテンツをパロディとして山ほど登場させるのは若干無理があると思います。
だけど、それが「作中ゲーム内の設定」という舞台設定なら、非常に多くのネタが登場してもわりと自然というか。
実際にツイッターとかのSNS上で、映画・アニメ・ゲームなどの小ネタをユーザー同士で共有して、ネタとして使ったりするじゃないですか。
レディプレイヤー1に登場するVRゲーム内では、それと同じノリで、現実世界の娯楽コンテンツが小ネタとして次々に登場しまくるという。
作中でもそれらは「ネタ」として多くの人が知っており、小ネタとして当然のように接している空気感は、まさに現実のSNS上のユーザー同士のやりとり的な。
そういう舞台設定のおかげで、映画にこれまでの娯楽コンテンツを次々と登場させることで、これまでの娯楽コンテンツの総決算的な娯楽映画に仕上がってるなー、スゴイナーというのが一番の感想でした。
娯楽コンテンツに多く触れてきた人ほど楽しめると思うけど、自分は拾えなかったネタの方が多かったとも思った
VR世界のパートに登場する小ネタが多くわかる人ほど、この映画は楽しめると思うんですけど、実は自分は見てる中でネタを拾えないことの方が多かったんですよね。
自分の娯楽作品に対するスタンスって狭く深くなんですよ。何度も何度も同じタイトルのゲームを繰り返し遊ぶ的な接し方が多くて、あまり数はこなしてないんですよね。
だから拾えるネタより拾えないネタの方が多かったです。ああ、たぶんこれなんかのネタなんだろうなーと思うことは多かったんですが、それが何のネタかはわからぬという(さすがにガンダムとかはわかったけど)
正直な感想を書くと、ああちょっと悔しいなと。もっといろいろなコンテンツに触れとけばもっといろいろわかって楽しめたろうにと。
それでも十分に楽しめる映画ではありました。まあある程度はわかるネタもありましたので。それでも、スゴイナー、面白いナーと思う一方で、悔しいという気持ちも若干感じた映画でした。
これは後日談になりますけど、実際にこの映画を見てコンテンツへの接し方を少し変えようという気になり、ひとまず名作映画といわれるものを広く浅く、いろいろ見てる最中です。
実際名作とされるものは見てて面白くて、もっと早く見ればよかったなぁともかなり思いましたので。
現時点で映画・アニメ・ゲームあたりの娯楽コンテンツを広く押さえてる人ほど、この映画は楽しめるんじゃないかと思いますね。
その他の感想あれこれ
よくネタにされるシャイニングw
レディプレイヤー1では映画『シャイニング』ネタがかなり登場します。
Blu-rayはこちら
これがわかると、結構楽しめるかなと(自分は映画視聴時点ではシャイニング未視聴でした。それでも楽しめたけど)
しかしまー、シャイニングってよくネタにされますねw ポプテピピックでもけっこう主要なパロディネタに使われてましたよねw
あれを見た直後だったので「またシャイニングかよw」感がw そんなにいうならと最近になって元ネタを視聴しました。ホラーだったとは知らなかったけど、けっこうおもしろかったですよ。
シャイニングがこれだけネタにされるのはあれですね、日本でいうリングとか貞子がやたらネタにされるのと同じノリですねw シャイニングは見といた方がいろいろ楽しめるかもとは思いました。
主人公のオタクっぽさがらしいなと
主人公は仮想ゲーム内ではイケメンアバター使ってるけど、現実世界では冴えないオタク感の強い感じで。
実際の行動を見ても、1stステージクリアで一躍有名人になったのに、アバターも変えずにその辺ウロウロしてたり、そんな状況でリアル情報をオンラインゲーム内で自ら漏らしたりと、この世間知らずさ、同じ匂いを感じるぜという感想でした。
まー、そういうオタクっぽいところなんか、仮想世界の中で競い合うこの映画の主人公としてはふさわしいかもと。
その手の主人公は見た目や挙動がイモくさくなりがちなのがアレだけど、その点、この映画なら仮想ゲームパートはイケメンアバターやゲームスキル使うことで消臭できるあたり、この設定便利ーという感想もありましたw
ゲームなのにそれをリアル世界とリンクさせて悪用させるのはおなじみの展開
この映画みて「SAOっぽいな」とは、アニメクラスタとしてどうしても思ってしまう感想なのですけど。
ただのゲームで留めておけばいいのに、なぜかそれを現実世界のあれこれとリンクさせて、そのゲームを悪用する某と生死をかけたデスゲームになる流れは、この手の作品の定番だなぁという感想でした。
まあでもこういうの、リアルだなと個人的には思うんですよね。どんなものも必ず悪用されるというか、実際にリリースされると本筋を離れ、妙な使われ方をするのって絶対あるので。
こんなゲームできんかなーと
PSVRとか出てますけど、この映画のオアシスとか、SAOシリーズのフルダイブ型ゲームとか、めっちゃやってみたいと思います。
マジで出んかなーと、ぼへーっと見てましたw
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こんな感じでいろいろ思ってることもありましたけど、娯楽作品として気軽に楽しめる映画でした。
特に事前の情報なく見たんですけど、やっぱり流行してる映画は面白いわーというか、自分の映画の感性ってたぶん単純で、流行してるものが面白いって感じなんですよねw
単純だなーとは思いましたけど、そんな自分を上手に楽しませてくれるあたり、スピルバーグ監督はさすがという気も。
そういえば往年の作品のパロディがじゃんじゃん出る作品だからか、自分が見に行った日、けっこう年配の人が多かった印象でした。
レースゲームになる1stステージの疾走感とか、障害物として出てくるキングコングの迫力とか、劇場で見た方がかなり映えると思いますので、(もうだいぶ上映終了になりかかってると思いますが)チャンスがあれば劇場で見てみたらいいと思う映画です。