NCの日記

孤立気味に生きてきたおっさんの日記です

人付き合い的には「異国の地」

最近ふと気づいたことです。
実家を出て今住んでいる土地に移って、あと少しで2年になろうというところですが、この土地でできた知り合いとか皆無なんですよね。

間違っても人の輪の中に進んで入っていくタイプではありませんし、ここに来てからやっていたのはニートとヒッキーワークだけ。
一番典型的な人間関係である「仕事上の付き合い」ってやつもありません。
ご近所付き合いとかも特にないので、自分から意識して人付き合いを求めない限り、人間関係は特に広がりません。

自分は今住んでいる土地に住んでからの1年半と少しの間、「道を歩いていたら知り合いに会った or 見かけた」という経験をまったくしていないんです。



人好きするタイプではないとはいえ、外で仕事をしていれば多少はやりとりはありますし、顔見知りくらいにはなります。その相手が近くに住んでいれば、バッタリ会うこともあれば見かけるくらいのことはあります。

実際自分はそういうの、すごい苦手なんですけどね。
仲の良い相手ならいいんですが、特に良くも悪くもない、中途半端に顔だけ知ってるみたいな相手と偶然顔を合わせたとき、どういう態度でいればいいのかよくわからないんですよ。

だから結局そういう場面になると気まずい思いをした、相手にさせたという記憶がほとんどです。
ですから知り合いがいなくて、そういう可能性がまったくない土地にいるっていうのは実は自分にとってホッとすることだったりします。


ただそれは一過性のものであって、そういうのが未来永劫続くってのはどうなんだろうとちょっと思ったりもします。
旅行とかに行って、一時的に知り合いの誰もいない土地で解放感を味わうのは大好きなんですが、自分がもうそれなりに長いこと住んでいるのにまったく知り合いゼロ、恐らくは今後もそれが続くであろうという状況は、果たしてどうなんだろうなと。

人好きするタイプではないので、「こんなのは嫌!」とまでハッキリとは思わなかったりもします。
案外、これまでの自分は今みたいな状況を理想にすら思っていたようなところがあります。何をしているのかよくわからないけど、ギリギリで社会とつながりつつ隠れ住むようにひっそりと生活するっていうのが自分の漠然とした理想イメージだった気がするんですよ。

今の状況はまさにドンピシャで、そういう意味では自分の漠然とした夢を叶えたって言えるのかもしれません。全然狙ってたわけじゃないですけどね。

実際今みたいな状況ができてしまうと、「こんな都合のいいこと本当にできるんだ」という驚きもありましたが、案外自分のキャラクターとこれまでの経緯から言って、なるべくしてなった感もあります。
主体的に隠れ住むことができて狙い通り、っていうよりは、一人で勝手に社会からドロップアウトしつつあるって印象の方が強くて焦る部分もあったりします。



あと少しで2年が経とうという状況ですので、個人的にも慣れ親しんだ土地になりつつありますが、人付き合い的には今日この土地に初めて来た人とあんまり変わらない感じです。
この土地の人で自分のことを多少なりとも認識している可能性があるのは、せいぜい自分がよく行ってるスーパーと図書館に勤めている人くらいかもしれませんね。

これが良いことか悪いことか、個人的に嬉しいかそうでないか、自分でも気づいたばかりでよくわかりませんが、完全に知り合いがいない状況で生活してたってのはこれも貴重な経験かなと思いました。