NCの日記

孤立気味に生きてきたおっさんの日記です

災害の備えを自分で初めてやってみた話

いまさらなんですけど、今年は元日から震災が起こる波乱の幕開けだったわけで、縁起を担ぐタイプの自分としては、なんか不穏な感じするなと思ったんですよね。

だもんで、ここ最近、防災グッズとかをせこせこと買い揃えてました。災害大国の本邦に生まれてけっこう経つけど、災害の備えをちゃんとやったのなにげに初めてで、やってみるといろいろ思うこともあり、やってよかったなとは思う感じでした。そのへんの話です。


年明けから揃え始めた防災グッズとか

これまでロクに備えをしてなかっただけに、何を揃えればいいのか、正直今もよくわかってないくらいなんで、最低限のものがセットで入ってる防災グッズをまず用意した感じです。グッズ一式がリュックに入ってて、非常用の持ち出し袋としてそのまま使えるアレね。

通販とかで買うつもりだったけど、元日の震災が起きたときは実家に帰省中で、これはマジで備えを作らないかんなとこぼしたら、実家に余ってた防災グッズを1部分けてもらえたんですよね。これはラッキーだった。


今調べたら値段はピンキリみたいで、自分がもらったのはたぶん5,000円くらいのやつですね。↓みたいなの。

yamazenbizcom.jp


本当に最低限。自分で買うとしてもたぶん同じくらいのを選んだと思うけど、これは自分の命の値段になるかもなので、納得いくものを各自で選ぶのがいいと思います。



このセット1個で丸腰よりはマシになったけど、実際の被災現場の状況とか知ると、これ1個だけではとても間に合わない感じがあるので、追加でいくつか物を揃えてます。

下着や肌着の替え(3日分)、ティッシュ、マスク、除菌ウェットティッシュとかは、家に余ってたやつをそのまま防災グッズに組み込んで。


意外だったけど耳栓もけっこう役に立つらしいですね。大勢の雑魚寝みたいになる避難所だと、周りのいびきやトイレに起きる物音とかで寝れなかったりするらしいので、あると便利なのだとか。耳栓も家に余ってたし、もうこれ使い慣れてるし性能もわかってるので、なんかここもラッキーだったなと。

耳栓愛好者の立場から言わせてもらうと、耳栓は合うものと合わないものがあって、性能も製品ごとにピンキリなので、被災時に使うかもと思う人は、使用テストを一度しといたほうがいいと思う。



追加で買ったのは、まず携帯用トイレ。今回の能登地震でも、とにかくトイレが大変だったみたいだしと。

1日のトイレの回数は1人あたり8回くらいが目安らしいですが、セットに入ってた携帯トイレは3回分くらいで、本当にお守りレベルだなと思って、50回分くらいのセットを買い足してます。


ほかは電池類とかラジオとか、あとは食糧ですね。

3日くらいは助けが来なくても乗り越えられる食糧はほしいみたいですが、最近の災害の規模を思うと、1週間分くらいが最低ラインのようにも思うので、それくらいの備蓄は作ってます。


特に大事なのは水みたいですね。人間って何も食べないのは意外と大丈夫だけど、飲み水がないとけっこうすぐ動けなくなるらしいので、まず水を多めに用意してます。

あとは持ち出し用の乾パンとか、自宅避難用の缶詰をちまちまと買い足してストックを多めに作ってる感じです。



こんな感じで、本当に最低限の備えは作ったけど、抜け漏れはまだけっこうあると思います。普段と同じ生活を求めると必要物は際限なく増えていくし、どれだけのものを揃えるべきかがあやふやなのもあって、揃えとくかどうか迷ってるものもいくつかあります。

それでも、自分と家が無事ならとりあえず1週間くらいは生き延びられそうな準備はできたかなとは思います。


何が必要かは国からもいろいろアナウンスが出てるし、

www.kantei.go.jp

今回の能登地震の被災者からも、これがあったらよかったって生の声がSNSに投稿されてたりするので、そのへんを参考に、自分なりの準備を進めたらいいと思います。


災害の備えってやっぱり大変だわと

自分がやった準備って、基本とするセットに必要なものを追加しただけで、まだ抜け漏れもあるだろうレベルだけど、それでもけっこう大変だったわと。

とくに水とか缶詰ね。ワイは基本歩きかチャリで動いてる人間なので、このへんのものを揃えるのはそこそこ負担でした。


あと、自分の体質や気質、ライフスタイル、被災パターンとかをふまえて必要なものを考えるのも、けっこう大変。

完璧な備えなんてもう無理で、ある程度の用意はして、あとは出たとこ勝負みたいになるかなと、最後はちょっとさじを投げた感じもあります。


まだ抜け漏れがいくらでもあるといっても、丸腰だったときに比べたら、安心感は段違いですね。少々の被災なら何とかなりそうな気がするし、実際に用意したグッズとかが目の前にあると、被災時の具体的なシミュレーションもけっこうできたりして、その意味でも前よりは生き延びられそうな感じがある。

ダメだったとしても、まあこんだけやってダメなら定めっしょ、って割り切れる感じもあるし、やってよかったなと思います。



あと、「自分が揃えといたグッズとか食糧を『分けてほしい』って何の備えもしてなかった人に平然と言われるともやっとする」みたいな意見を見たことあって、それちょっとわかるかもなと今回思いました。

最低限の生存物資を1人分揃えるだけでも、けっこう大変でしたしねぇ。

水とかの重いものはポチれば届けてもらえるけど、それだって自分がするはずの苦労を別の人にスライドさせてるだけで、必要な物資の用意に少なからぬ労力がかかってるとこに変わりはないわけですし。


別に分けるのが嫌なんじゃなくて、むしろ多少は周囲に分けられるように多めに用意してるところもあるわけなんだけど、実際に自分で備えをしてみると、割り切れない複雑な心があるものだなと。ワイの性格がアレなのと防災初心者だから余計にそう思うのかもだけど。

コミュ障すぎて、極限の状況下でも周囲の人にうまく助けを求められん(食料分けてほしいの交渉とか)かもと思う人は、今のうちに最低限の準備くらいはしといたほうがいいんじゃないかと、一人のコミュ障として思いました。



現時点で物の値上がりは天井知らずで、人手不足や働き方改革とかの影響もあって物流も怪しくなってきてるけど、それでも今はなんだかんだいってスーパーでもホームセンターでも何ならコンビニでも、いくらでも物は売ってるので。

最低限でも各人で物資揃えとけば、積もり積もって地域や国全体の耐久力も少しは上がるわけですし、そういう意味でもやってよかったなと今は思います。




こっからは余談。

こういうストックを持たない、必要なものはその都度買ったり借りて対応するフロー主義やミニマリストとかは、今はちょっと時流に合わない感じするなと。

ミニマリストとかはどっちかというと太平の世に向いてる生き方で、たぶんだけど、今って太平の世じゃないんだと思うんですよね。病気は流行るし、戦争・紛争は起きるしで、どっちかといえば今って戦国の世に近いんだろうと。


こういうときは、ストックをある程度は持ってるほうがいいと、個人的には思う感じです。戦争を経験した世代の人で、とにかく物を捨てなくて、下手したら「それゴミでは??」みたいな板とかをどっかでもらってきてまで家に溜め込んだりする人をリアルに見たことあるんだけど、今の世相を思うとなんかわかる気がしてきた。

今回揃えた防災グッズや食糧は別の有事の備えにも流用できそうだし、ダメならダメで精神的に割り切れそうだし、その意味でも、今回いろいろ揃えといてよかったかなとは思う感じです。