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NCの日記

コミュ障人生、試行錯誤の日記です

『アンネの日記』

読書

アンネの日記―完全版

アンネの日記―完全版

ナチスドイツの迫害から逃れる為、隠れ家に隠れ住んだユダヤ人少女の日記。
思春期特有の生々しい感情や隠れ家生活の苦労などその時代を生きた一人の人間の足跡が記してあるように感じました。

読もうと思ったきっかけですが、

世界を変えた10冊の本

世界を変えた10冊の本

この本で紹介されていたのでなんとなく読んでみる気になりました。
ちなみに世界を変えた本にカウントされた理由は忘れましたw



アンネの日記を読んでいて、本当に正直に思ったことを白状すると“長いなーコレ”って思いました。
ちなみに隠れ家生活に入る少し前から密告により拘束されるまでの約二年くらいの間の日記です。
数日置きに日記がつけられていたようですけど、隠れ家生活では外に出ることもできない上に、共に隠れている他の人間達との摩擦もかなりあったようなので、アンネという人物にとってガス抜きの意味もあったのかもしれませんね。
一日に書かれた分量がけっこうなものになっている日もありました。

第二次世界大戦下で迫害されていたユダヤ人の行動や想いが記されているという意味で貴重な文章なのだと思います。
自分はこれに加えて「日記」というジャンルには、よそ行きでないその人の生活や思ってる事が割と素直に書かれている気がしておもしろく感じたりします。
なんか、旅先で観光地とかじゃなくて、その土地の生の生活を見てるようなそんな気分です。
昔の人の日記は、歴史の教科書にあるような当たり障りのない正論じゃなくて、当時の世界を生きた人間の生の感想を少しだけ垣間見れる貴重な機会だと感じます。



アンネの日記を読む事で当時の人の人生を少しだけ垣間見たわけですが、明治の日本人にその人の生涯そのものが後の世への遺物となると主張した人がいます。

後世への最大遺物・デンマルク国の話 (岩波文庫)

後世への最大遺物・デンマルク国の話 (岩波文庫)

金や事業や思想なども大変大きな遺物であるが、誰にでも残せるわけではない。しかし、誰にでも残せる遺物があり、それはその人の勇ましい勇敢なる生涯である。
著者・内村鑑三さんはそう述べています。
簡単に言えば、「何かコレといって何かを成し遂げているわけじゃないけど、なんかああいう生き方いいなぁ、憧れるなぁ」という「一つの生き方のモデル」を示すことも後の世への遺産になりうるし、それは誰にでもできるんだよ、という感じでしょうか?

結局十代半ばまでしか生きることのできなかったアンネの人生を生涯と呼ぶには短すぎて酷かもしれません。
しかもその最後の数年は外に出ることも叶わない生活だったのですから、生きていたとはいっても極めて選択肢が限られていた時間です。
その彼女が自身の生涯の一部を文章にして切り取り、日記として残した物が『アンネの日記』として価値を持ち、ある見方によっては世界を変えたといえるのだとしたら。
迫害を逃れ隠れ住んだユダヤ人の日記というレアケースではありますから内村さんが主張した内容とは少しずれるのかもしれませんけど、その人の生涯そのものが後の世への大きな遺産となる、というのは十分あり得る話だなぁ、ということも思ったのです。

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