古い映画を見ました。1993年、今からほぼ25年前の映画です。前クールに話題となったアニメ『SSSS.GRIDMAN』の原作、『電光超人グリッドマン』とほぼ同級生。
ギルバート・グレイプ [Blu-ray]posted with amazlet at 19.02.27
ブレイク前の若かりしジョニー・デップとレオナルド・ディカプリオが共演しています。
今ではもうなかなか見られない豪華な共演になること以外、見ててめちゃくちゃ楽しいエンタメ映画かというとちょっと違うかなと個人的には思いましたし、もう見る機会はあまりないかなという気もしますので、記念にちょっと感想書きます。
自分にとって一番の見どころは豪華共演だったかなと
もうさっきも言ったけど、この映画には若かりし日のジョニー・デップとレオナルド・ディカプリオが出演しています。
ジョニーデップは『パイレーツオブカリビアン』や『アリスインワンダーランド』などで、レオナルドディカプリオは『タイタニック』や『ディパーテッド』などで有名ですよね。
今この二人が共演するとかなり話題になると思うタッグですけど、このギルバート・グレイプではしれっと共演してるのが今となっては豪華だなぁというのが個人的に見どころでしたw
あと自分は洋画は吹き替えで見ることが多いんですけど、ジョニーデップの方は宮本充さん(こち亀の中川の声)、レオナルドディカプリオの方は草尾毅さん(スラムダンクの桜木の声)と、吹替やってる方も20年以上前となると今の大御所がしれっと担当されてるのも新鮮でよかったです。
ジョニーデップの吹替って今は平田広明さん(ワンピースのサンジの声)のイメージがあるので、別の方の吹替って個人的に新鮮でした。
こういうキャストの関係で興味をもって視聴するのって自分はあまりないんですが、今回の映画でちょっと気持ちわかりましたね。
アニメ原作を実写化したときって結局キャストの人気で人を呼んでるとよく言われますけど、ああそういうのもあるかもなと。
ブレイク前の二人の演技力とかどうなのか、ジョニー・デップの方はよくわかりませんけど、レオナルド・ディカプリオの方は知的障害のある少年役を熱演という印象でした。この役でアカデミー助演男優賞にノミネートもされたようですし。
この映画の四年後、『タイタニック』で世界的なスターになると今になってはわかってますから、このときから光るものがあったのかなぁといろいろと思ったりします。
映画の内容は主にヒューマンドラマ。ちょっと暗くて重めの日常系
キャストの話から入りましたけど、内容はちょっと暗くて重めです。ギルバートグレイプとは主人公の名前(演じるのはジョニー・デップ)。アメリカの田舎町で生まれ育ち、一度も外の街で暮らしたことがありません。
父親は自殺。母親はそのショックで引きこもり&過食に。兄は町を出ていき、残ったのは姉と妹と、そして重い知的障害を持つ弟・アーニー(レオナルド・ディカプリオ)。
起きている間は目が離せない弟、長年の引きこもりと過食でクジラのような体型になっている母、反抗期で難しい年ごろの妹に囲まれながら一家を支えるギルバートの生活は、まるで囚人のようとも言われます。
そんなギルバートの日常生活や、トレーラーが故障して町に一時的に滞在することとなった旅人・ベッキーとの交流が描かれるヒューマンドラマがこの映画です。
ざっと見てお分かりの通り、忘れたい日常生活の苦難にむしろフォーカスしたような映画で、見てて素直に楽しいかと言ったらそうでもないかなと。
腹抱えて笑い転げたり、思わず引き込まれる華麗なドラマがあるわけではなく、むしろ夢も希望もないどん詰まりのような日常が流れるパートが多いですね。
これって最近バズった「物語のトンネル」というやつだよなーと、見ててすごい思いました。
ギルバートの境遇にいる方ってたぶん現実にいると思いますし、そういう境遇に今はいなくても、誰もがいつ置かれてもおかしくない環境だとは多くの方が思っていると思います。
この映画はそういう環境こそにフォーカスしているシーンが多いので、息抜きのために見る映画としてはちょっとつらいかもなぁというのが素直な感想です。
だからこそ個人的にこの映画の見どころとは、今となっては豪華と思えるキャストにあるかなぁと思います。純粋に一つの物語として接するには、心身の余裕が必要かもしれません。
何のために映画を見るのかを改めてちょっと意識した映画
この映画を見たきっかけは豪華キャストに惹かれてなわけですけど、自分は両名の熱烈ファンでもないですし、それだけでやや重いこの映画をなめるように見れるモチベーションはなかったです。
この手の日常系ヒューマンドラマ系の映画を見るのって何のためなのか、改めて考えるきっかけになるような映画でした。
自分の場合は他の人生の疑似体験がしたいからかもしれません。ここではないどこか、今ではないいつか、そこに自分がもし生まれていたらどんな人生を歩んでいるのか。
それをちょっとだけ疑似体験したくで、自分は映画を見てるところがあるのかもです。派手で突飛なことが起こらないヒューマンドラマ系の映画は特にそうかもしれません。
そういう意味ではギルバート・グレイプは面白い映画だったかもしれないですね。つらい日常パートが多いですが、今となっては古きアメリカの田舎町での生活に自分を重ねるというのは、外国人の自分にとっては新鮮な体験だったと思います。
映画のラストはちゃんと感動あり
暗い物語はそこから脱するところで快感を得られるわけですけど、この映画もラストに主人公ギルバート達にはちょっとした救いが用意されています。
もう古い映画ですし、自分は物語のあらすじをある程度知ってから視聴したわけですが、ラストのシーンはあらすじに書かれていなかったですし、これまでのシーンからも予想外の展開だったのもあって、ラストだけは映画らしい感動的ドラマパートだった気がします。
ここだけはかなり引き込まれてじっと映画を見ていられました。それ以外のパートはツイッターとかと並行のながら視聴だったりもしましたけどねw
ラストまで見ると、主人公ギルバートが若いこともあって青春映画のような後味もあった気がします。自分が10代でこの映画を見たとしたら、30代の今よりもずっと感動して、思わず外出して新たな出会いを求めたくなるような気分になったかもしれませんw
派手なドンパチや魔法といったファンタジー要素がない中で、つらい環境に置かれた主人公たちがラストでどうなるのか、そういう見どころはある映画ですね。
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もとからものすごい興味があったわけではなくて、記念受験ならぬ記念視聴みたいな感じでしたけど、見て損したという感じではないです。めちゃくちゃよかったとは言いませんけど。
20年以上前の古い映画ですし、話題作や人気作という感じでもないので、映画の配信サイトでも見つかるとは限りませんから(さっき見たらアマゾンプライムにはなかったです)、気になっている方で見れるチャンスがあったらそのときに見ておくといいと思います。
自分は偶然レンタル店に行ったらあったんです。そのお店で前にも探したことあるんですけど、そのときは見つからなかったんですよ。
このチャンスを逃したらもう二度と見れんかもと思って、その場ですぐ借りました。人を選ぶところがあるかもですが、興味ある方はぜひ。