NCの日記

孤立気味に生きてきたおっさんの日記です

改めて考えた、食べ物に関するアレコレ

ここ数年にわたって北海道を騒がせてたOSO18がついに駆除され、件の個体は何者だったのかと特番が組まれていたのを親戚の家で偶然見かけて。

www.nhk.or.jp

その番組内では、残された骨の分析から、けっこうな偏食から命を落とした可能性を指摘していたのだけど。


病気や健康で悩みがちな自分は、食生活の問題による衰弱って可能性には過敏に反応しちゃうんですよねぇ・・。

それで、生き物にとっての適切な食べ物についてあれこれ思ったというそのへんの話です。



クマって実は肉食獣じゃないんだよなって話

クマって普通に超猛獣だし、人間を積極的に襲った事件も起きているしで肉食獣と思われがちだけど、なんか実はそうでもないらしくて。

Q クマは肉食動物ではないのですか?
A 肉食もしますが、植物質に偏った雑食性です。食肉類なので、大きな犬歯がありますが、臼歯(奥歯)は植物をすりつぶすのに適した形に変化しています。
環境省-日本の森とクマ


ツキノワグマのほうなんか食べ物の9割以上は植物になってるほどで、肉を主食としてるライオンやトラとかとはちょっと違うんだろうなと。


最近、どんぐりとかの不作でクマが人里に出没する事件が多発してるけど、これなんかも、考えてみたらクマが肉食獣なら鹿とか猪とかの狩りへシフトすればいいだけだしねぇ。

それをしないってことは、肉って彼らにとって一番の食い物じゃないのだろうなと。

狩りが苦手な可能性もあるけど、クマのスペック考えるとほんまか??って思っちゃうところかなぁと。あいつら普通に時速60キロとかで走りだすし、奴らのスペックは人類真っ青のチートぶりですよ。


それでいて、奴らって食ってみると意外とうまいらしいところも、普段の食べ物が植物性だからなのかなぁとかの小並感を抱いたりも。

ライオンとかトラとか、肉食獣の肉って実は食えなくはないけど、とんでもなくまずいって聞きますよね。

山形さん:ライオンは今まで食べた肉の中で一番まずかったですね。味はとにかく生臭くて、筋っぽかったです……。まぁライオンは筋肉質なので仕方ないとは思いますが。他にもキリンやカバを食べたことがありますが、どちらも独特の臭みとパサパサした食感で、美味しくはなかったですね……。
ure.pia.co.jp

 ハンター氏によると、アフリカライオンの肉を食べる国は世界中でもまれで、生息地であるアフリカ大陸でも肉はまずいとされている。
natgeo.nikkeibp.co.jp

アフリカのブチハイエナなんか、野生の肉食獣すら食べなくて、死んで一日経っても死体がまだ残ってるレベルらしくて。

 もしこれが草食獣の死体であったなら、丸一日以上原型を留めたまま同じ場所に放置されるなどあり得ない。そもそもライオンが食べずに放っておくことはないし、仮に死因がライオンではなく病気であったとしても、ありとあらゆる肉食動物が集まってきて、死後数時間で骨だけになってしまうのが普通だ。
 どうやらブチハイエナというのは相当マズい生き物のようである。
www.itmedia.co.jp


OSO18は、残された骨から生前の食生活が調べられていて(十分に発達した科学は魔法と区別がつかない感)、どうもそいつは異常に肉食に偏った食事をしていたらしいと。

OSO18って、最期はハンターに撃たれて駆除されたわけだけど、なんかもう逃げる力も残ってないくらいすでに弱ってたらしくて、その原因が偏食にあったのではないかと、例の番組では結論付けてました。


これはN=1の事象なので説得力はアレだけど、それぞれの生き物で適切な食い物があるものなのだなぁという印象は自分の中に強く残った番組でした。

昔に騒ぎになったBSEでも、草食動物の牛に肉骨粉で肉食させてたのが原因じゃないかとも言われてましたしねぇ。



ヒグマとしては異常な肉食家だったらしいOSO18の肉は、そうとは知らずに出荷されて、東京都内とかで「ヒグマの炭火焼」などとして提供されてたらしいのだけど。

それが普通に「おいしい!」って言われてたあたり、肉食獣=まずいとも言い切れないのか…?とかも思ってました。草食獣のキリンもまずいらしいし、一概にはいえんのかと。

技術の進歩で培養肉とか登場し始めてる昨今では、肉食獣の肉を食肉として作るみたいな眉唾系の話も話題に上ってるみたいですね。

karapaia.com

人間にとって適切な食い物って何なのか問題

人間もスペック的には雑食性だけど、穀物をすりつぶすのに有利な臼歯が多いあたり、食物性寄りの雑食性ではないかといわれてるあたり、なんかクマと近いなと思ったり。

で、実際に何を食べるのがいいかって、人間がここまで繁殖した今となっては一概にいえないところで、文化的・歴史的差異が大きいところだよなぁと。



牛乳を歴史的に飲んできた西洋人は牛乳を飲める人が多いのに対して、その習慣がなかった日本人は乳糖不耐症で飲めない人が多いのはわりと知られてる話だし。

牛乳って栄養があるのは確かだけど、日本人にとっては消化吸収に難があって、あまり効率のいい食い物になりえないよなぁと。


反対に、日本人のほうに優位性があるのは海苔で、あれ、外国人はけっこう消化できないと聞きますね。

今調べたらそれはあくまで生海苔の話だというのもあったけど、まあなんかの海苔に強いのは日本人ならではなんだろうと。

このへんの話を見ると、その食べ物に栄養があるかどうかと、それを問題なく消化吸収できるかどうかは区別せにゃ感があって。



そして、自分が問題なく消化吸収しやすい食べ物って、持って生まれた体の造りでけっこう決まってしまうのだなぁと。

ここに自由主義とかノー・ボーダー的な考え方を持ち込んで云々したところで、もうそういう体なんだから仕方ないじゃないかと自分なんかは思うところです。


牛乳も飲み続けたら体が慣れて飲めるようになるみたいな話もあって、1世代あたりの生活習慣でも多少の変化は望めるみたいだけど、歴史的にそれをしてきた人種に肩を並べられるほどの劇的な変化とはあまり思えないし、そんな修行みたいなことせんでも自分の体に向いてるもの最初から食ったほうが早いような気がするんだよなと。

将来のたんぱく源として一時期コオロギが猛プッシュされてたけど、日本人なら普通にまずは大豆だよなぁとは思うところで。たしかにイナゴとか食べる文化は一部あるけど、大豆のがほとんどの人にとって心理的にも肉体的にもなじみやすいのではと思ったりとか。

自分が米食いなのも、日本人の文化・風習から考えて米が一番体になじみやすいだろうと思ってるからって部分もあります。単純にうまいから食ってるところもでかいけど。



食い意地がはってる自分としては何を食うかって非常に悩ましい問題であれなんだけど、病気や健康で苦労してきたからか、自分はわりと健康至上主義で、健康のための食事制限にはあまり抵抗がないっぽいんですよね。

あと、うまいかどうか、それが好きかどうかだけで食べ物を選べるのって、ある種の人たちが喉から手が出るほどうらやましい状況なんだと感じた経験もあって。


大昔にいた職場でなんか難病を患っていたらしい先輩がいて、その方すごい食事制限あったんですよね。

で、その先輩が普通の食事を間違って食べかけて「それ普通のやつやで!!!」って周りに言われてギリギリのところで食べずに済んだって出来事があって。

そのあと先輩が「あれ飲み込んでたら救急車で運ばれるとこだったわ」って言ってたの聞いて、自分の好き嫌いだけで食べ物選べるのって当たり前じゃないんやなって思ったのはいまだに覚えてます。



そんなこともあって、人間や日本人にとって向いてる食い物があるならそれでいいじゃないかと玄米菜食とかも一時期やっていて、でもそれで調子崩したこともあるしで、結局いまも何が向いてるのかはよくわからないですね。たぶん個人差も相当あると思います。

自分は最近また野菜中心の食生活に戻ってるのだけど、魚や卵はまあまあ食べるし、乳製品もたまには食べるしで、まさに「菜食寄りの雑食」みたいに落ち着いてますw

なんか知らんけど、いまのところはこれで心身の調子がまあまあいいので、しばらくは継続だなと思ってるところです。